田中明彦さんのC型肝炎インターフェロン治療体験記

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C型肝炎治療記(その2)

田中明彦(仮名)64歳 男

■インターフェロン開始

 助成制度の手続きに手間取ったため、5月2日からインターフェロン開始です。ペグインターフェロン(週1回、180μgを皮下注射)とコペガス錠(1日2回、1回2錠服用)で、48週間継続です。

治療の副作用として、ほとんどの人に発熱症状が見られるようです。大森先生に解熱剤(座薬)を処方していただき、すぐ近くにある「ゆうゆう薬局」で頂いております。薬局の方からも高熱が出るかもしれないなどの助言をいただきました。

インターフェロン投与後すぐに睡眠できるよう、夕方の注射です。私も高熱に備えて体温計や氷まくらなどを右往左往しながら準備を整えました。まるで小学校の遠足準備(うれしくもない)のようです。

いよいよ開始です。インターフェロン注射の前に、血小板、白血球、ヘモグロビンなどを検査します。次に上腕部にインターフェロンを皮下注射。食事後、コペガス錠を服用し早めの睡眠です。

なかなか寝付けません・#12290;度々体温を測りますが、36.2度、35.8度・#12290;一向に熱が出てきません。変な話ですが、熱が出るのを期待しているかのようです。とうとう朝まで熱が出ずじまい。翌日も、翌々日も熱が出ませんでした。「思ったより副作用は少ない」と思うのと同時に、「自分にはインターフェロンが効かないのでは」と不安さえ覚えました。

しかし、2回目の注射の折、大森先生が腕にできた複数の赤い斑点を指差され、これが副作用の一つだと指摘されました。でも、かゆみがある訳でもありません。このまま大きな副作用もなく48週間の治療を終えることができれば、それにこしたことはありません。


■ウィルスが消えた

大した副作用もなく4週目が過ぎ、治療効果確認のための血液検査です。翌週、インターフェロン注射と検査結果を聞きにおおもりクリニックへ。診察室に入ると、大森先生がいきなり「順調です」とおっしゃいました。私には何を意味して「順調」とおっしゃっているのか良く分からなくて「はぁ」なんて、生返事をしてしまいました。

大森先生は血液検査結果を示し、説明をしてくださいました。検査結果には「HCV-RNA定量1.2未満、増幅反応シグナル:検出せず」と示されています。つまり、「血液からウィルスが消えたということです」。しかし、「肝臓にウィルスが残っていることもあるから、このまま48週間インターフェロンを続けましょう」とおっしゃいました。

私には、ウィルスがそんなに早く消えることを想定していませんでしたので、そのことがどんなに大きな意味を持っているのか良く理解ができていませんでした。ただ無表情でうなずいているだけで、先生には大変失礼なことをしてしまいました。

インターネットで調べたところ、インターフェロンを開始してから早い時期にウィルスが消滅するのは非常に良い兆候だそうです。どなたの報告か忘れましたが、表のような治癒率が示されていました(うる覚えです)。

私の場合4週目でウィルスが消滅ですので、完治の可能性が非常に高いようです。家に帰ってこの情報に触れたとき、大森先生の「順調です」の意味がはじめて理解でき、そのありがたさを噛み締めることになりました。すでに日が落ち、辺りは真っ暗闇で何も見えませんが、生き生きとした若葉達が私を包み込んでくれているかのようです。

しかし、100%完治を保障されたものではなく、あらためて48週の治療の必要性を強く感じています。

■前半の治療経過

治療

治癒率等

4週で消滅

完治の可能性が非常に高い90%以上→48週間IFN継続 

4~12週で消滅

完治の可能性が高い70%→48週間IFN継続 

12~24週で消滅

完治の可能30%~40%→48~72週間IFN継続 

24週間で消えない

ALT 30以下を保つように48週間IFN継続 


 表に前半の治療経過データを示しました。この半年間、インターフェロンの副作用によるものかは分かりませんが、下痢が止まらなかったり、急な階段を登ると息切れがひどくなったり、いろいろな症状が出てきました。私の場合、他の人から見れば副作用は軽微な様です。私の副作用と思われる症状を以下に示しました。

「血小板」

インターフェロン開始時に17.6万/mm(3)あった「血小板が急激に減少」していきました。表に記載しませんでしたが、一時6.1万/mm(3)に低下してしまいました。これも副作用の一つだそうです。このまま減少の一途をたどると、血液が固まらなくなるそうで、5万/mm(3)以下になるとインターフェロンの減量を余儀なくされるようです。実際、足首付近に内出血状の青あざが出たり消えたりするようになってきました。

幸いなことに、それ以上の低下が見られず7~9万/mm(3)に落ち着いていました。これも「インターフェロンを止めれば正常に回復する」と大森先生から伺って安心しております。

「ALT/AST等」

また、ALT、AST共に6月頃に一旦は低下したものの、7月以降上昇傾向となってしまいました。これも血小板と同様に、インターフェロンによる副作用で、止めれば正常になると伺っています。表には示しませんでしたが、インターフェロンを注射する前に正常範囲を保っていた白血球、赤血球、ヘモグロビンが注射後には基準値を下回っています。

「かゆみ」

しかし6月頃から、これまで余り感じていなかった腕(ひじの内側)の赤い斑点がかゆくなり始めました。7月にはその斑点が集団で現れ、もはや我慢の限界です。大森先生にかゆみ止めの飲み薬(アレグラ錠60mg)と塗り薬(オイラックスクリーム10%)を処方してもらい、しばらく様子を見ることにしました。

しかし、そのあともかゆみは治まらず、10月を迎えた頃には頭から足首まで至る所がかゆくなってきました。特にひじから上腕部にかけて真っ赤になり、少し腫れあがっているようにも見えます。かゆみの影響を少なくするため、注射は偶数回数が右腕、奇数回数が左腕と決めていました。しかし、注射の際、腕をまくって「次の注射はこっち」と言っても、看護師さんは首を横に振るばかり。今では順番がバラバラになり、どちらがどうだったか分からなくなっています。

このため、飲み薬を少し強いものに変更(アレロック錠5)、塗り薬も「マイザー軟膏(ステロイド系)」に変更してもらったところ、1週間ほどでかゆみは余り気にならなくなってきました。

「体重減少」

 2007年10月の健康診断時に71.3kg(BMI:23.6)であった体重が、今では64.2kg(BMI:21.3)となっています。これはインターフェロン治療によるものかは分かりませんが、腹筋運動してもなかなか落ちなかった腹囲が88.8㎝から81.0㎝となり、あっという間にメタボが解消しました。しかし、良いことばかりではありません。持っていた全てのズボンはみんなダブダブになり、すぐにずり落ちてしまいます。また、インターフェロン治療をおこなってから、余り運動という運動をしていなかったせいか、筋肉の衰えにより皮膚がたるみ、見るも無様な体形になっています。

「抜け毛」

なんといっても一番の悩みは、寒風にさらされ舞い落ちる木の葉状態になった頭髪です。50歳頃から加齢による抜け毛が目立ちはじめ、残り少ない頭髪を大事にケアーしてきました。

8月頃からでしょうか。頭がかゆくなりはじめ、いつの間にか無意識でボリボリとかきむしっています。そのかきむしった指には2、3本、髪の毛が絡まっているではありませんか。さらに顔がくすぐったいと思って触ってみると、抜け毛が顔に張り付いています。10月頃には鏡に映った自分の頭を見てびっくりです。頭の形がくっきりと分かるようになり、やせ細った無残な顔に、光り輝く頭皮が透けて見えます。

インターフェロン終了後には再び髪の毛が生えてくるとのことですが、歳も歳だし余り期待しないことにしています。さあー、あと半年です。(後半は来年5月予定)

2008年(5~10月) 前半の治療経過

項 目

5月

6月 7月 8月 9月 10月

ALT(IU/dl)

69  43  46  47  49  53 

AST(IU/dl)

48  35  42  38  41  43 

血小板(万平方mm)

7.0  7.5  7.2  7.9  8.9  6.7 

γGTP(IU/dl)

58  44  45  51  48  45 

HCV-RNA定量(KIU/ml)

1.2以下(増幅反応シグナル:検出せず)