田中明彦さんのC型肝炎インターフェロン治療体験記

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C型肝炎治療記(その1)

田中明彦(仮名)63歳 男

■やっぱりC型肝炎だった

2005年11月、雲ひとつない真っ青な空に、黄色く色づいたイチョウがよく映えています。「さわやかで、気分も爽快」のはずですが、なぜか私の心は沈んでいます。というのも今日は久しぶりの健康診断日です。このところのメタボ体形も気になり始めていたため、渋々ながら病院へ。

検査結果によれば、胃、肺、心電図、大腸癌などは「現在のところ異常なし」とのことで、一安心。ただ、少し気になったのは診断書の所見欄に「軽度肝胆道系障害」と記載されていたことくらいです。しかし、特段これといった自覚症状もなかったため、いつも通りに仕事に行き、月に1・2度、お酒(2~3合)を飲む生活を過ごしていました。

2007年の春頃からでしょうか。新聞・テレビなどで薬剤肝炎の話題が多く扱われるようになってきました。この病気は、輸血や血液製剤の使用など血液を介して感染するようで、国内に感染者が150万人とも200万人とも言われています。

若い頃、武道で鍛え上げ体力に自信があった私にも30年ほど前でしょうか、3ヶ月間の入院経験があります。全身麻酔による開腹手術を2度受けています。

ニースを見る度に「もしかして自分も」との不安が日増しに強くなってきました。もちろん、感染経路を知るため、手術先の病院にカルテの有無を問い合わせてみました。しかし、すでにカルテは廃棄され、しかも担当医の先生もお亡くなりになり、今となっては詳細について知るすべがありません。

前回の健康診断から丁度2年が経過していたため、この際今一度、健康診断を受け不安を払拭しようと考えました。

肝臓病の専門医がいらっしゃることを知り、さっそくインターネットで関連情報を収集。行き着いたのが石川県庁近くにある「おおもりクリニック」の大森俊明先生でした。おおもりクリニックは2006年10月に設立され、新しく綺麗な建物です。大森俊明院長をはじめ、4名の看護師さんと3名の受付の方がいらっしゃいます。いずれの方も親切で優しく、しかも美人ぞろいです。

2007年10月、健康診断のためおおもりクリニックへ。前回と同様、秋晴れのさわやかな小春日和です。初めての体験であった胃カメラも難なくクリアし、一通りの検査が終了。あとは神頼みです。

数日が経過したある日の夕方、大森先生から自宅に電話があり、「肝炎の疑いがあるので、一度精密検査をした方が良い」と告げられました。悪い予感が的中してしまいました。さっそく検査日(2007年11月)を決め、血液検査、超音波検査、触診などを行い帰宅です。もう「この日の天候は」と聞かれても全く記憶にはありません。

検査結果を見ながら、大森先生が小冊子によりインターフェロン治療の説明をしてくださっています。しかし、折角の説明も私には上の空で、目は宙を舞っています。

検査結果はやはりC型肝炎ウィルスによる慢性肝炎だそうです(HCV-ゲノムタイプ:1b、HCV-RNA定量:610KIU/ml、ALT:38 IU/dl 、AST:63 IU/dl、γGTP:120IU/dl、血小板:18.2万/mm(3))。ただ、幸いなことに肝臓がんの発症はなく、ひとまず胸を撫で下ろしています。


■インターフェロン治療の決意

このまま放置すれば、いずれは肝硬変、肝がんへと進行してしまうようです。私の周囲にもC型肝炎から肝臓がんになり亡くなった方が2人います。私も「いずれ同じ運命をたどってしまうのか」なんて、絶望的な気持ちになっていました。また、ウィルスの遺伝子型が1bでウィルス量が多い場合、治癒率が低いようです。私の場合、まさにそれに当てはまります。

そんな時、大学時代の友人が私と同じC型肝炎ウィルス(HCV-ゲノムタイプ1b)により肝硬変を患っていましたが、インターフェロン治療により、ウィルスが完全に消滅できたと教えてくれました。現在は、仕事や趣味に大忙しで、毎日駆けずり回っているようで、たまにはお酒も飲んでいるとのことです。

近年の医療技術の進歩により、インターフェロン治療による治癒率が一段と向上しているようです。治癒率(ウィルスの完全消滅)は50%前後とも60%前後とも言われています。しかし、私にとって、その値は決して満足できるものではありません。しかし、このまま放置し、がんの発症を待つより、たとえ僅かでも可能性があるならば、友人の例のようにその治療に賭けてみようと思うようになりました。

しかし、治療には高額な費用を伴うようです。折しも、薬剤肝炎訴訟原告団の方々のご努力もあり、2008年4月からインターフェロン治療に対する助成制度が開始されることが決まりました。高額な治療費が、月1~5万円(収入による)の負担で受けられるようです。

すぐにでもインターフェロン治療を開始したいところですが、助成制度開始の4月までにはまだ3~4ヶ月あります。それまでの間、ウルソ(肝臓を保護する薬で、ウィルスを排除する薬ではないようです)を1日2錠、朝夕2回服用することになりました。

表にウルソ服用時におけるALT、AST、血小板の推移を示しましたが、その数値は上がったり下がったりです。



2008年(1~4月) ウルソ服用時

項 目

1月

2月

3月 4月

ALT(IU/dl)

66  41  74  76 

AST(IU/dl)

37  30  42  39 

血小板(万平方mm)

14.1  18.1  16.0  17.6 

γGTP(IU/dl)

64  37  42  50 

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